日本では男女ともに平均寿命が延伸し、高齢化が進んでおります。健康診断や人間ドックも普及しており、様々ながんや、生活習慣病などの慢性疾患を早期発見、早期治療する意識づけは広がってきております。その結果平均寿命は延伸してきておりますが、今後は健康寿命の延伸も重要になってきます。
日本整形外科学会が提唱した概念で、年齢を重ねることによって筋力が低下したり、関節や脊椎などの病気を発症したりすることで歩行などの移動機能が低下した状態をいいます。
高齢化が進む日本ではロコモティブシンドロームから寝たきりや介護への移行を予防し健康寿命を延伸することが重要と考えられております。またロコモティブシンドロームにより身体活動の低下を来たし生活習慣病発症したり悪化させたりと、互いに影響しあい全身の機能低下を引き起こしていることも少なくありません。
主に、痛みやしびれ筋力低下に伴い、移動機能や身体活動量が低下します。
立ち上がりテスト、 2ステップテスト、ロコモ25の主に3つの検査があります。詳しくは整形外科医院にておたずねください。
ただし、ご自宅で簡便にできるロコモティブシンドロームのチェック事項もあります。下記まとめにお示ししますのでご参考にしてください。
もし原疾患として運動器の病気があればその治療を優先します。それ以外であれば、骨や筋肉を鍛えバランス力などのトレーニングが必要です。
またロコモティブシンドロームは肥満症や生活習慣病を合併しやすいため、互いに影響しあって悪化することもあり、その治療も必要です。
骨や筋肉、関節の機能を維持することが重要です。骨や筋肉の役割は体を支えて動かすことで、そのため体重や運動量に応じて強くなろうとする特性があります。骨や筋肉を鍛えるには、日頃から運動をし適度な負荷を与えることが重要です。また骨や筋肉の材料となる栄養素をとるためバランスの良い食事を心がけてください。
ご自身が、ロコモティブシンドロームになっていないかどうかを常日頃気にかけておくことがとても重要です。
近年、高齢化に伴いロコモティブシンドロームの方が増えてきております。平均寿命は延伸しておりますが、健康寿命も延伸させるにはロコモティブシンドロームでない事が重要です。
普段から膝や腰、関節の痛みは『年のせいだから仕方ない』と我慢していませんか?痛いからといって体を動かさないでいると、痛みは慢性化して、いずれ寝たきりの原因にもつながりかねません。膝や腰、関節の痛みは骨や関節軟骨へかかる長年の負担が原因で起こります。膝や腰などを支えている筋肉を鍛えることで、痛みも軽減されます。またストレッチで関節を動きやすくすることも大切です。常日頃から、運動し適度な負荷をかけストレッチにて身体の柔軟性を得ることを毎日続けると数ヶ月で痛みの軽減が得られることも多くあります。以下にあげた七つの項目で一つでも当てはまる方はロコモティブシンドロームの可能性があります。
①片足立ちで靴下が履けない。
②階段を上るのに手すりが必要。
③2kg 程度の買い物をして持ち帰るのが困難。
④横断歩道を青信号で渡りきれない。
⑤家の中でつまずいたり滑ったりする。
⑥家での掃除機の使用や布団の上げ下ろしが困難。
⑦15分位続けて歩けない。
もし一つでも当てはまる方がいたら、開眼片足立ちや、スクワット、ストレッチングなどのロコモーショントレーニングを開始してみてください。また、骨や筋肉の材料となる栄養素を摂取することも重要であり、バランスの良い食事も心がけてください。
当院では平均寿命はもちろんのこと健康寿命も延伸できるようにお手伝いさせていただきたいと考えております。リーフレットを用意しておりますので、ご参照いただけたら幸いです。また、ロコモティブシンドロームにお詳しい近隣の整形外科やリハビリテーション科へのご紹介も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
のなか内科は、埼玉県さいたま市大宮区(旧大宮市)に野中医院として開院し、野中病院を経て今年で78年目となります。今後もさいたま市や大宮区の地域医療を担っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
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