- HOME>
 - 大腸憩室炎
 
急な下腹部の痛みは要注意!大腸憩室炎について
「最近、便秘がち」「急に左下腹部が痛くなった」
このような症状がある場合、それは大腸憩室炎かもしれません。
大腸憩室とは、大腸の壁の一部が外側に小さな袋状に飛び出したものです。この憩室自体は症状を引き起こすことは少ないのですが(この状態を大腸憩室症といいます)、憩室に細菌感染などが起こり炎症を起こした状態が大腸憩室炎です。
ここでは、大腸憩室炎について、その症状、原因、診断、治療、そして当院でのサポートについてご説明いたします。
こんな症状に心当たりはありませんか?
大腸憩室炎の主な症状は、以下の通りです。
下腹部の痛み
比較的急に、左右の下腹部がズキズキと痛むことが多いです。
発熱
炎症が強い場合には、発熱を伴うことがあります。
便通の変化
便秘が悪化したり、下痢になったりすることがあります。
吐き気・嘔吐
痛みが強い場合には、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。
腹部膨満感
お腹が張ったように感じることがあります。
これらの症状は、他の腹部の病気と似ていることもありますので、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。
大腸憩室炎の原因
大腸憩室は、加齢や食生活の変化(特に食物繊維の摂取不足)などにより、大腸内圧が上昇することでできやすいと考えられています。
憩室炎の発症には、以下のような要因が関与するとされています。
細菌感染
憩室内に便などが溜まり、細菌感染を引き起こすことがあります。
血流障害
憩室への血流が悪くなることが、炎症の原因となることがあります。
免疫力の低下
免疫力が低下していると、感染を起こしやすくなります。
大腸憩室炎の診断
大腸憩室炎が疑われる場合、まずは問診で症状や経過を詳しくお伺いします。
診断には、以下の検査が行われることがあります。
血液検査
炎症の程度や白血球の数などを調べます。
腹部エコー検査(超音波検査)
炎症の状態をある程度評価できます。
CT検査の紹介
状態や症状に応じて近隣のCT検査が可能な病院へ紹介いたします。
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)
急性の炎症が落ち着いてから、憩室の有無や状態を確認するために行われることがあります。急性期には、腸壁が脆くなっているため、慎重に行われます。
大腸憩室炎の治療
大腸憩室炎の治療は、炎症を抑え、症状を改善することを目的として行われます。主な治療法としては、以下のものがあります。
安静
症状が強い時期は、安静に過ごすことが大切です。
絶食・輸液
炎症が強い場合や、吐き気・嘔吐がある場合には、一時的に食事を中止し、点滴で水分や栄養を補給することがあります。
抗菌薬(抗生物質)
細菌感染が疑われる場合には、抗菌薬が用いられます。内服薬や点滴薬があります。
鎮痛薬
痛みを和らげるために、鎮痛薬が用いられます。
多くの場合、これらの治療によって症状は改善しますが、重症の場合や繰り返して憩室炎を起こす場合には、手術が必要となることがあります。
『のなか内科』でできること
当院では、大腸憩室炎が疑われる患者様に対して、以下のサポートを行っております。
丁寧な問診と診察
症状や経過を詳しくお伺いし、診断を行います。
血液検査
炎症の程度などを調べます。
腹部超音波検査(エコー検査)・CT検査
虫垂の状態を確認します。状態や症状に応じてCT検査が必要であると判断した場合は近隣のCT検査が可能な病院へ紹介いたします。
適切な薬物療法
抗菌薬や鎮痛薬などを処方いたします。
食事指導
症状の改善や再発予防のための食事についてアドバイスいたします。
もし、急な下腹部の痛みや発熱などの症状が現れた場合は、我慢せずに当院にご相談ください。
予防のために
大腸憩室炎の再発予防には、以下の点に注意することが大切です。
食物繊維の摂取
野菜や果物、きのこ類、海藻類など、食物繊維を積極的に摂りましょう。
水分を十分に摂る
便秘を防ぐために、十分な水分を摂取しましょう。