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大腸ポリープが見つかったら?内視鏡による切除について
大腸カメラ検査で大腸ポリープが見つかった場合、「切除が必要」と医師から説明を受けることがあります。
「ポリープって何?」「切除って痛いの?」など、様々な疑問や不安を感じるかもしれません。
ここでは、大腸ポリープと内視鏡による切除についてご説明いたします。
大腸ポリープとは?
大腸ポリープは、大腸の内側の壁、つまり粘膜にできるいぼ状の隆起物の総称です。その形は様々で、きのこのように茎を持つものや、平べったく盛り上がったものなどがあります。大きさも数ミリ程度の小さなものから、数センチに及ぶものまで様々です。
ポリープができる原因は一概には言えませんが、遺伝的な要因や、肥満、食生活(高脂肪食、低食物繊維など)、加齢などが関与していると考えられています。
多くの場合、ポリープ自体には自覚症状がありません。そのため、大腸カメラ検査で偶然発見されることがほとんどです。「最近、お腹の調子が悪いからポリープができたのかな?」と心配される方もいらっしゃいますが、症状と直接結びついているわけではないことが多いのです。
なぜ大腸ポリープを切除するの?
大腸ポリープを切除する最も重要な理由は、大腸がんを予防するためです。
全ての大腸ポリープががん化するわけではありませんが、特に腺腫と呼ばれる種類のポリープは、時間をかけて徐々にがん化していく可能性が高いと考えられています。腺腫は、放置すると数年かけてがんになることがあるため、「がんの芽」とも言える存在です。
大腸がんの多くは、この腺腫というポリープが大きくなり、性質を変化させることで発生するとされています。したがって、大腸カメラ検査で腺腫が見つかった場合、早期に切除することで、将来の大腸がんのリスクを大幅に減らすことができるのです。
良性のポリープであっても、大きくなると出血の原因になったり、まれに腸閉塞を引き起こしたりする可能性があるため、切除が推奨されることがあります。
切除って痛いの?
内視鏡による大腸ポリープ切除は、基本的に痛みを感じることはほとんどありません。
大腸の粘膜には、痛みを感じる神経がほとんど通っていないため、ポリープを切除する際に直接的な痛みを感じることは稀です。
切除方法によっては、わずかに引っ張られるような感覚や、お腹が張るような感じを覚える方もいらっしゃいますが、強い痛みを感じることは通常ありませんのでご安心ください。
鎮静剤を使用して検査を受けている場合は、ウトウトとした状態で検査・切除が行われるため、さらに痛みを感じにくいと考えられます。
内視鏡による大腸ポリープ切除
『のなか内科』では、大腸カメラ検査中に発見されたポリープに対して、内視鏡を用いた切除を行っています。
内視鏡的ポリープ切除は、開腹手術を行うことなく、肛門から挿入した内視鏡を通して行うため、体への負担が少ないのが特長です。
主な切除方法としては、以下のものがあります。
コールドポリペクトミー
小さなポリープに対して、電気を使わずにスネアと呼ばれるワイヤー状の器具で締め付けて切除する方法です。出血のリスクが比較的低いとされています。
ホットポリペクトミー
スネアでポリープを締め付けた状態で、電気を流して焼き切る方法です。比較的大きなポリープや、茎のあるポリープの切除に適しています。
どちらの方法を選択するかは、ポリープの大きさや形状、患者様の状態などを考慮して医師が判断いたします。
ポリープ切除の流れ
FLOW01
ポリープの発見
大腸カメラ検査中にポリープが発見されます。
FLOW02
切除の判断
医師がポリープの大きさや形状などから、その場で切除可能かどうかを判断します。
FLOW03
切除の実施
内視鏡を通してスネアなどの専用の器具を挿入し、ポリープを切除します。
FLOW04
回収
切除したポリープは回収され、病理検査に提出されます。病理検査の結果は、後日改めてご説明いたします。
FLOW05
ポリープ切除後の注意点
内視鏡的ポリープ切除後は、まれに出血や穿孔(腸に穴が開くこと)などの合併症が起こることがあります。そのため、以下の点にご注意いただく必要があります。
- 医師から指示された食事制限・禁酒を守ってください。
- 激しい運動や腹圧のかかる行為は避けてください。
- 出血や腹痛などの症状が現れた場合は、速やかに当院にご連絡ください。
大腸カメラ検査でポリープが見つかったら
大腸カメラ検査でポリープが見つかったとしても、過度に心配する必要はありません。内視鏡による切除は、安全に行うことができる治療法です。
さいたま市大宮区の『のなか内科』では、患者様が安心して治療を受けられるよう、丁寧な説明と安全な処置を心がけております。
大腸カメラ検査でポリープが見つかった際には、医師の指示に従って適切な処置を受けていただくことをお勧めします。
ご不明な点やご心配なことがございましたら、お気軽にご相談ください。