- HOME>
- 潰瘍性大腸炎
繰り返す腹痛と血便…もしかしたら潰瘍性大腸炎かもしれません
「最近、お腹が痛くて、何度もトイレに行く」「便に血が混じっている」
このような症状が続く場合、それは潰瘍性大腸炎かもしれません。
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起こり、びらん（ただれ）や潰瘍ができる原因不明の病気です。症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な病気で、厚生労働省から難病にも指定されています。
ここでは、潰瘍性大腸炎について、その症状、原因、診断、治療、そして当院でのサポートについてご説明いたします。
こんな症状でお困りではありませんか？
潰瘍性大腸炎の主な症状は、以下の通りです。
下痢
頻繁な便意があり、水のような便や粘液の混じった便が出ることがあります。
血便
便に血が混じることがあります。重症の場合には、血液だけの便が出ることもあります。
腹痛
下腹部痛や、便意を伴う腹痛が見られます。
残便感・便が細くなった
便意があるのに便が出ない、または少量しか出ないといった症状（しぶり腹）を感じることがあります。
体重減少
炎症が続くと、食欲不振や栄養吸収不良により体重が減少することがあります。
発熱
重症の場合には、発熱を伴うことがあります。
貧血
慢性的な出血により、貧血を引き起こすことがあります。
これらの症状は、患者さんによって現れ方や程度が異なります。また、腸管以外の症状（関節痛、皮膚の異常、目の炎症など）を伴うこともあります。
潰瘍性大腸炎の原因
潰瘍性大腸炎の明確な原因は、現在のところまだわかっていません。しかし、遺伝的な要因、免疫系の異常、腸内細菌のバランスの乱れ、環境要因などが複雑に関与して発症すると考えられています。特定の食べ物やストレスが直接的な原因となるわけではありませんが、症状を悪化させる要因となることはあります。
潰瘍性大腸炎の診断
潰瘍性大腸炎の診断には、以下の検査が行われます。
大腸内視鏡検査（大腸カメラ）
大腸の粘膜の状態を直接観察し、炎症や潰瘍の範囲、程度などを確認します。疑わしい部分があれば、組織を採取して顕微鏡で詳しく調べます（生検）。
血液検査
炎症の程度や貧血の有無などを調べます。
便検査
細菌感染など、他の病気との鑑別を行います。
潰瘍性大腸炎の治療
潰瘍性大腸炎の治療は、症状を抑え、病気の活動性を低下させ、寛解（症状が落ち着いた状態）を維持することを目的として行われます。主な治療法としては、以下のものがあります。
薬物療法
5-アミノサリチル酸製剤（5-ASA製剤
炎症を抑える基本的な薬です。内服薬や注腸薬、坐薬などがあります。
副腎皮質ステロイド
炎症が強い場合に用いられます。内服薬や点滴薬があります。
免疫調節薬
免疫の働きを調整し、炎症を抑えます。
生物学的製剤
特定の炎症性物質の働きを抑える注射薬や点滴薬です。
JAK阻害薬
炎症に関わる酵素の働きを阻害する内服薬です。
食事療法
病状に合わせて、消化の良い食事を心がけます。症状が悪化している時期には、低残渣食などが推奨されることがあります。
生活習慣の改善
ストレスを避け、十分な睡眠をとることが大切です。禁煙も重要です。
治療法は、患者さん一人ひとりの病状や重症度に合わせて、専門医が総合的に判断し決定します。
『のなか内科』でできること
当院では、潰瘍性大腸炎が疑われる患者様に対して、以下のサポートを行っております。
丁寧な問診と診察
症状や経過を詳しくお伺いし、診断を行います。
大腸内視鏡検査
大腸の粘膜の状態を詳しく確認します。
適切な薬物療法
患者様の病状に合わせたお薬を処方いたします。
食事・生活指導
症状を和らげるための食事や生活習慣についてアドバイスいたします。